ソニーによる1万6000人のリストラ策の発表は衝撃的だった。
金融危機に端を発した経済の行き詰まりは、確実に日常の暮らしを脅かしつつある。その象徴が、今最も不安視されている雇用の問題だろう。
派遣社員、つまり非正規雇用の問題も深刻だ。一刻も早く、国を挙げて取り組むべきだと思う。
ただ、国や行政任せだけでもいられない。こうした危機の状況にこそ、市井の市民こそが一丸となって知恵を絞ることが必要だろう。
そこで思い出したのが、先にも触れたが、11月に放送されたサンプロの北欧リポート、デンマークにおける事例だ。
リポートでは、まずデンマークを代表する玩具メーカー、レゴの取り組みを紹介していた。
失業保険は就業時の87%を補償、さらにレゴ独自で「未来の家」と呼ばれる職業訓練所を運営しており、さまざまな職種に対応できる訓練を行うなど、再就職の面倒をしっかりとみるシステムがある。
何より驚かされたのは、この職業訓練システムだ。
日本にもそうした訓練の場は存在するが、基本的には行政が用意するものであって、人員を放出する(または予定がある)企業が、再就職の世話まで考えるなどという事例を聞いたためしがない。あったとしてもごくわずかなのではないだろうか。
デンマークにおいても、こうした仕組みが全企業で行われているとは思えないが、この国における一つの象徴として、労働者を大切にする風土が根付いていることを実感させられる。
事実、レゴ「未来の家」の所長は「将来的な復職もありうるので、敬意をもって訓練を行っています」と語り、同副所長も「解雇する社員に正直に話し、敬意をもって対応すればデモやストライキは起きません」と話していた。
両者に聞かれる「敬意」の言葉はずしりと重い。
格差社会とは、日本の現状を端的に示すものとして、よく使用されるフレーズではあるけれども、これらデンマークの労働事情の一端を知ってしまうと、日本とデンマークの労働者に対する「思いやり格差」(神戸大学大学院准教授・稲場圭信氏の著書による)を痛感せざるをえない。
日本では、内定取り消しの問題も深刻化しつつある。未来ある若者が、このようなことで社会に対する不信を抱くようになってしまうようなことがあっては、絶対にならないと思う。
若い人にこそ、未来を託さなければならないのだから、心から安心して働いてもらう必要がある。
フィンランドの時にも述べたように、文化的伝統の違いがあるのかもしれない。しかし、日本には本来、終身雇用制という良くも悪しくも雇用者を大切にする風土は少なくともあった。
経済のために人がいるのではない。経済は人の生活のためにある、という当たり前の原点をもう一度しっかりと見直すべき時が確実に来ていると痛感する。
今、自分に今何ができるかということから考えていきたい。
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金融危機に端を発した経済の行き詰まりは、確実に日常の暮らしを脅かしつつある。その象徴が、今最も不安視されている雇用の問題だろう。
派遣社員、つまり非正規雇用の問題も深刻だ。一刻も早く、国を挙げて取り組むべきだと思う。
ただ、国や行政任せだけでもいられない。こうした危機の状況にこそ、市井の市民こそが一丸となって知恵を絞ることが必要だろう。
そこで思い出したのが、先にも触れたが、11月に放送されたサンプロの北欧リポート、デンマークにおける事例だ。
リポートでは、まずデンマークを代表する玩具メーカー、レゴの取り組みを紹介していた。
失業保険は就業時の87%を補償、さらにレゴ独自で「未来の家」と呼ばれる職業訓練所を運営しており、さまざまな職種に対応できる訓練を行うなど、再就職の面倒をしっかりとみるシステムがある。
何より驚かされたのは、この職業訓練システムだ。
日本にもそうした訓練の場は存在するが、基本的には行政が用意するものであって、人員を放出する(または予定がある)企業が、再就職の世話まで考えるなどという事例を聞いたためしがない。あったとしてもごくわずかなのではないだろうか。
デンマークにおいても、こうした仕組みが全企業で行われているとは思えないが、この国における一つの象徴として、労働者を大切にする風土が根付いていることを実感させられる。
事実、レゴ「未来の家」の所長は「将来的な復職もありうるので、敬意をもって訓練を行っています」と語り、同副所長も「解雇する社員に正直に話し、敬意をもって対応すればデモやストライキは起きません」と話していた。
両者に聞かれる「敬意」の言葉はずしりと重い。
格差社会とは、日本の現状を端的に示すものとして、よく使用されるフレーズではあるけれども、これらデンマークの労働事情の一端を知ってしまうと、日本とデンマークの労働者に対する「思いやり格差」(神戸大学大学院准教授・稲場圭信氏の著書による)を痛感せざるをえない。
日本では、内定取り消しの問題も深刻化しつつある。未来ある若者が、このようなことで社会に対する不信を抱くようになってしまうようなことがあっては、絶対にならないと思う。
若い人にこそ、未来を託さなければならないのだから、心から安心して働いてもらう必要がある。
フィンランドの時にも述べたように、文化的伝統の違いがあるのかもしれない。しかし、日本には本来、終身雇用制という良くも悪しくも雇用者を大切にする風土は少なくともあった。
経済のために人がいるのではない。経済は人の生活のためにある、という当たり前の原点をもう一度しっかりと見直すべき時が確実に来ていると痛感する。
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100年に1度の不況って感じですね。
政府はしっかりして欲しいな。
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